冬のキャンプでは必要のない虫対策。夏が近くにつれ、奴らの活動は活発になってきます。
5月夜の笠置キャンプ場では、すでにLEDランタンの周りに小さな虫が集まってきます。嫌になりますね。
実は私はキャンプを趣味に持つまで、大の虫嫌いで、Gはおろか、蛾や蠅、蟻も無理でした。
キャンプを始めたのは2016年の夏ごろからなのですが、キャンプに行く度、虫には苦労させられました。ある日、朝起きた時、顔の横にバッタとカマキリがこちらを向いていたことは忘れられません。
キャンプの数をこなす事で、今では虫にも慣れてきたものの、それでも可能な限りは虫は排除したいものです。
サーカスTCやパンダTCの虫対策についてどうすれば良いのか、対応パターンを考えてみました。
目次
サーカスTCやパンダTCの特徴を再確認
まずキャンプ時に遭遇する虫を2パターンに分類します。
- 地を這う虫
- 空を飛ぶ虫
どちらのテントもフライシートなので、地を這う虫(蟻やムカデやダニ)の侵入は防げません。スカートのあるサーカスTCでも、蟻などは隙間から入ってきてしまいます。
空を飛ぶ虫(蚊やブヨや蜂)の侵入を防ぐためには、テントの出入り口をしっかり閉じておく必要があります。
しかし、夏の締め切ったテントほど、暑苦しいものはありません。風を通すためにも出入り口は開いておきたいのですが、インナーのないサーカスTCではそれもできません。
よって、サーカスTCはオプションのメッシュインナーを買わない限り、夏には不向きなテントと言えます。それでもサーカスTCを使うなら、しっかりとした虫対策が必要です。(パンダTCは最初からメッシュインナーが付属しているので、地面、空どちらの虫にも対処可能です。)
以下に、思いつく限り対策を上げてみました。是非、参考にしてみてください。上から順に効果が高いと思われる対策です。
1.インナーシートを使う
前項でも紹介しましたが、サーカスTCやパンダTCを使う上では、メッシュインナーシートが最強・最適解です。
土間スペースに侵入されてしまうことは避けられませんが、少なくともインナーシート内における、睡眠時やリラックス時に虫で悩まされることは無くなります。
インナーシートは、純正のオプション品でなくとも、Amazonで売ってる格安の蚊帳を使うのもありですね。
サーカスTCの場合、別ブランドのテントをカンガルースタイルで使用することもできます。
デメリットとして設営がめんどくさくなる。居住スペースが狭くなる。メッシュがナイロン製なので、火に弱くなる。が上げられます。
私の経験ですが、土間スペースで蟻を見たことはありますが、まだムカデを見たことはありません。寝てる間に猫が来て、朝食を取られたことはあります。
カンガルースタイル用のテントや蚊帳については別途記事で紹介しています。
2.虫対策グッズ・薬品を使う
インナーシートや蚊帳での対処が難しい場合、化学の力で対策しましょう。
蚊取り線香
皆さんご存知、蚊取り線香。少し高いですが「森林香」と呼ばれる蚊取り線香の強力版があるのをご存知でしょうか。林業や農業などのプロの方々が活用されている業務用の蚊取り線香です。
こちらを、テントの周り(可能であれば4隅に)に焚いておきましょう。
実際に試してみましたが、蚊取り線香と比べ、はっきりと効果の違いを実感できました。
虫除けプレート
家の玄関やベランダに吊るして使用するタイプです。こちらをテントの中に吊るしておきましょう。
私は実際にテントに吊るしたことはないのですが、自宅で効果を実感しているのでご紹介。(無責任ですみません。)
もし試されるのであれば、本商品は室外用なため、ベンチレーションなど、空気の流れは作っておきましょう。
虫除けスプレー
これも皆さんご存知メジャーどころ。肌や服のみならず、テントにもふりかけておく事で効果倍増です。
肌に直接付けるものなので無害ではありますが、独特な匂いがあるためテントにふりかけることに多少の抵抗を覚えます。
虫除けスプレーの成分に含まれる「ディート」ですが、濃度が高いほど虫除け効果が高い反面、アレルギー反応や障害など安全性への問題が指摘されています。
昨今、ディート濃度の規制が緩和され、今まで以上に強力な虫除けスプレーが日本でも手に入るようになりました。
このディートですが、濃度が濃いと、プラスティックやビニール製品を溶かしてしまう性質を持っています。
虫除けスプレーを安易にテントに使用すると穴を開けてしまう可能性がありますので、注意が必要です。
ディートの代わりにイカリジンを使用している虫除けスプレーもありますが、同様に注意しておいた方が無難です。
虫除けスプレーは人体、あるいはコットン製の服に留めておきましょう。
もし購入されるのであれば、最近は匂いも爽やかなタイプや、ブヨにも効くタイプが発売されていますので、そちらをお勧めいたします。(ブヨや蜂は危険なので、衣服対策と、スプレーは併用しておきましょう。)
地面に撒く虫除け剤
キャンプに最適なのが、この地面に撒くタイプの虫除け。テントの周りを囲むように撒くだけで、地を這う虫だけでなく、空を飛ぶ虫にも効果あり。
こちらも実際に効果が実感できました。設営時には周りを飛び回っていた虫が、撒いてからしばらくするといなくなってました。
唯一のデメリットが8時間程度しか効果が持たない割に値段が高いこと。
3.ランタンを囮にする
夜限定ですが、虫が光に集まる習性を利用し、テントから少し離れた場所にランタンを設置するという手があります。
最近はLEDライトが主流ですが、LEDライトより、ガスランタンの方が虫が集まりやすいです。
ただし、火を付けっ放しにする行為ではあるので、寝る前には必ず消すようにしましょう。
4.夏にキャンプをしない
当初の目的からは外れまずが、虫のいる夏にはキャンプをしないという選択肢があります。
冬のキャンプでは、虫が一切いない、うるさいキャンパーがいない、というか人がいない、テントの中に籠っての薪ストーブ楽しい、お鍋がおいしい、汗をかかない、クーラーボックスがいらない、などメリットばかりです。
唯一のデメリットは寒いことのみ。(バイクだと雪で埋まるキャンプ場は使用できません。)
私は夏より冬の方がキャンプの方が好きです。静かな自然の中でリラックスできる贅沢な時間が好きです。
まとめ
結局のところ、サーカスTCやパンダTCで虫を完全にシャットアウトするには、インナーシートを使う、ロングシャツ、ロングパンツを着用し肌を出さないなど、物理的な対処しかありません。
ただ、夏キャンプでその服装では気分的にはNGです。そこで化学薬品に頼るわけですが、薬品では完全シャットアウトできないのが現状です。(なるべく木々や水場の近くを避け、薬品系で対処すれば、私の感覚ですが、それなりに快適に過ごせてます。)
どこで折り合いをつけるか、折り合いがつけられないなら、冬キャンプに移行するのが最後の手段。
インナーシートを買わずに、服装で対策も無理。薬品も冬も嫌!でも虫は完全にシャットアウトしたいなら、無理してサーカスTCを選ぶ必要はないと思います。
別のテントを買ったほうがきっと幸せになれます。(パンダTCは最初からインナーシート付いてるから問題なし)。
ちなみに私は、夏はサーカスTCではなく、ほとんどをパンダTCで過ごしてます。2つ持ってると使い分けができて便利ですよ。
参考になれば幸いです。